思いがけず、地方の俳人の句集がニコ動で取り上げられる時代となったことに、深い感慨を覚えております。 私はまだ翻刻初心者なのですが、無謀にも?同作品の翻刻に手を出してみました。 この句集を出した市原多代女は、江戸時代の化政期の頃に活躍した福島県須賀川市の女流俳人で、彼女を主人公とした小説を書くために、「浅香市集」の翻刻に向き合ってみた次第です。 地元の俳人の間では浅香市集はよく知られていると思うのですが、いかんせん俳句というニッチなジャンルのためか、浅香市集の全文訳は出ていないように思われます。 文政6年(1823)に、念願だった江戸行きを多代が実現した際の記念に編まれたのが「浅香市集」で、地元須賀川の俳人だけでなく、隣接している二本松藩・三春藩の俳人や江戸俳壇の人々、小林一茶も入集している点が興味深い作品です。 私は須賀川史談会の会員でもあるのですが、半世紀以上前の大先輩である矢部榾郎先生(郷土史家兼俳人。多代女の玄孫です)が今回の件を聞いたら、きっと喜ばれたのではないでしょうか。 浅香市集を全て翻刻できたならば、ぜひ史談会の席でもご報告させて頂く所存です。