翻刻
【右丁】
みこうたを。かへす〴〵 ずし給ひて(吟誦し給ふ也)。返しえし給はず((ふかくかんじて)。きの有つね御
ともにつかうまつれり。それが返し
《割書:|古今》一とせに一たびきます(一年に一度のひこほしを待やとなれは他人に宿はかさじとなり)君待てばやどかす人もあらじとぞ思ふ
かへりて。みやにい((みなせの宮也)らせ給ひぬ。夜ふくるまで酒のみ物語して。主の
みこゑひて入給ひなんとす。十一日の月もかくれなんとすれば。かの馬のかみのよめる
《割書:|古今》あかなくにまだきも(みこいらせ給ふをおしみて月のかくるゝにいひかけたり)月のかくるゝか山 のはにげて入すもあらなん(にけのきて也山のはならは月もいらじを■く■■也)
《割書:|古今》あかなくにまだきも(みこのいらせ給ふをおしみて月のかくるゝにいひかけたり)月のかくるゝか山のはにげて入すもあらなん