翻刻
俄ニ長七里余は湖水と相成同日同
刻山中新町震潰候一時ニ
煨燼と相成候上水入ニ相成夫より
川上三十七ケ村震潰候御上水底ニ
入り洪波渺茫として漫々たる
海ニ異ならす然るに犀川ニ積し
河水三月廿四日より四月十三日
まて長さ七里之間谷ニ枝川ニ充
満して深さ数十丈と相成候処
十三日昼七ツ時ニも可有之候哉俄ニ
山川震動して地割山傾て
押切候其音は百万之雷電
坤軸を摧て鳴出が如水煙天を
掠て押出候小松原村上は小山を
押流候驚浪雷奔する有様
は千鯨之首を双て大海より躍
出万馬之足を揃て山岳を下るに異
ならす水煙天を広さなから黒雲
之如雷声地を轟かして泥水
はげしき事三ツ羽のそ矢を射が
如激浪洪波三筋ニ切れ横凡
五里ニ㴞り川中嶋を始として
松城須坂飯山在より越後国新