翻刻
【右丁】
水蘇(すいそ) あだゞをれ《割書:作州(さくしう)方言(はうけん)土人(とじん)此草(このくさ)を採(とり)婦(ふ)|人(じん)の乳腫(ちゝのはれ)へ伝(つけ)て功(こう)ありと云(いふ) 》#1
田野(てんや)に多(おほ)し実(み)より
生(せう)す葉(は)は香薷(かうじゆ)に似(に)
て小(ちいさ)く方茎(はうけい)対生(たいせい)高(たか)
さ一尺 余(よ)穂(ほ)の形(かたち)紫蘇(しそ)
に似(に)て小く花白色に▲
#3
▲して微(すこし)紅紫色(あかむらさき)を帯(お)ふ微(すこし)香(かう)
気(き)あり味(あしはひ)辛(から)し時珍(しちん)#2の説(せつ)に似(そに)
《振り仮名:_レ蘇|にて》好(このんて)《振り仮名:生_二水旁_一|すいはうにせうす》と云又 水蘇(すいそ)薺(せい)
薴(ねい)一類二種 爾(のみ)水蘇(すいと)気(き)香(かんはし)薺(せい)
薴(ねい)気(き)臭(くさきを)《振り仮名:為_レ異|ことなりとす》と云 是(これ)なり
【左丁】
薺薴(せいねい) ゑくさ《割書:江|戸》
田野(てんや)に多(おほ)し形(かたち)水蘇(すいそ)に似(に)て葉(は)
稍(やゝ)大(おほき)く微(すこし)毛(け)ありて円(まる)く鋸歯(かゝり)浅(あさ)く
枝幹(しかん)は全(まつた)く蘇(そ)に似(に)て高(たか)さ三尺 許(はかり)花穂(はなほ)
又(また)紫蘇(しそ)に似(に)て瘠(やせ)小(ちいさく)淡紫色(うすむらさきいろ)なり集解(しうかい)の説(せつ)に
符合(ふかう)す味(あしわひ)辛(から)く稍(やゝ)臭気(しうき)あり
【版心の中央】薺薴