翻刻
【右丁】
枳椇(しく) けんほなし《割書:京|江戸》 あまかせ《割書:南|南》#1 けいひ《割書:播|州》
てんほうなし《割書:仙|台》 けんのき《割書:和名|本草》 石李(せきり)《割書:礼記|註》
槏構(けんこう)《割書:物理|小識》 接骨木(せつこつほく)《割書:典籍便覧|同名あり》 金鈎梨(きんこうり)
鶏枹子(けいほうし)《割書:共に|同上》 枹木(ほうほく)《割書:通|雅》 曲枝果(きよくしくは)《割書:正字|通》
白石李(はくせきり)《割書:康煕|字典》 厲藻指頭(れいさうしとう)《割書:物理|小識》
木屈律(もくくつりつ)《割書:群芳|譜》 金銅樹(きんとうしゆ)《割書:本経|逢原》
山野に多し樹 直(すく)に聳(そひ)へ高さ三四丈許り葉は梨の葉に似て長(なか)
【左丁】
く大に三道(さんとう)の大脈(おふすし)あり葉に微毛あり又ゑこのきの葉に似て尤も
長大に互生(こせい)す夏月 穂(ほ)をなして五弁の小白花を開き実を結ふ八九
月に熟す形状(かたち)鳥(とり)の足(あし)に似て黄褐色味ひ甘し其上(そのうへ)に円(まる)き実を
結ふ大さ南燭子(なんてんし)の如く黒褐色中に核(かく)あり形 扁(ひらた)くして小く地に下
して生し易(やす)し寺島(てらしま)の説に酒蔵中に此木を柱等(はしらとう)に用ゆれは
屋中の酒 皆(みな)薄(うす)し又此木 並(ならひ)に実にても酒甕中に誤(あやまつ)て入る時は
化(くは)して水(みつ)となるといへり