翻刻
【上段】
/皐月(さつき)
さつきまた/梅雨(つゆ)のうち
なれば/何所(どこ)もかもじく〳〵
としめり/気(き)ざすときなり
さつきとは/早腰(はやごし)にはやく
つく事也
あやめ/草(ぐさ)
/髪(かみ)に/結(むす)びて
/手弱女(たをやめ)が
よへこそねやに
何かふくらん
【下段】
/義(ぎ)御/不自由(ふじゆう)奉/察(さつし)候/且又時分(かつまたじぶん)
/柄殊之外蝿多嘸々(がらことのほかはいおほくさぞ〳〵)御/腮(あご)
御/草臥(くたびれ)被成奉/察(さつし)候/麁末(そまつ)
には御座候へ共/腮休之為蝿打(おとがいやすめのためはいたゝき)
/壱致進上之(ひとつこれをしんしやういたし)候御/用(もちひ)にも相成
候はゝ/難有(ありがたく)奉存候/先者(まづは)御/腎(じん)
/虚(きょ)御/見舞迄如是(みまひまでかくのごとくに)御座候