翻刻
【右丁】
庄蔵は
しだい〳〵に
てづよき
しんだいに なり
もはや
五十のうへ
六十にすこし
たりぬといふ
としになり
ひとつの
ふそくには
子共ひとりも
なし
いくら金が
あつても
ごくらくへ ぢさんきんも いらず
そうばに かまわず たつた六文 ぜに
かねで あとへ ひとつも としをとる
事もできず
たのしみを した
事もなけれど
いま
さら
ながうたの
けいこも
ならず
【左丁】
うまいものも
そのようにも
くわれず
よしわらと
しばいへ
ひつこしに
しては
おもしろくも
なし
こそでも
ふたつきる
ところへ
みつでは
あつし
こんな事を
おもふと
一日も
おもしろく
なく なんでも
ながいきをする
つもりを
くふうする
【イ】
すごされもせねと
かわいがるは
【ロ】
子共しゆが
あるでは
ないか
【ハ】
おむかふで
いつひき
ほしいと
おつしやり
ます
おかみ
さまが いつそ
おす
き
て
ござり
ます