翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻52-54 - 翻刻

本草図譜. 巻52-54 - ページ 34

ページ: 34

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【右丁】 南瓜(なんくは) ぼうぶら  本邦に来る事(こと)慶長元和年中なるへし西瓜(すいくわ)より早(はや)く来る京都  には延宝(ゑんほう)天和年中に初(はしめ)て種を栽ゆ其前はこれなしと大和  本草に云り春月 実(み)を下(くた)して生(せう)す葉は冬瓜(とうくわ)に似て大に  五七の尖(とか)りありて面(おもて)背(うら)ともに毛剌(け)【刺ヵ】多し延蔓(ゑんまん)数丈(すしやう)花五弁  黄色 黄蜀葵(わうしよくき)《割書:とろ|ろ》に似て花弁 尖(とか)れり花(はな)の下(もと)に実を結(むす)ふ  円大にして形 匏(ほう)《割書:はちふ|くへ》の如くなるものわたり一尺余皮緑色に  して淡緑の斑(またら)あり頗(すこふ)る蝦蟇(かま)の斑(はん)に似たり又 円(まる)くして上  狭く壺の形の如き物あり又形長くして越瓜(ゑつくわ)《割書:しろ|うり》の如く緑  色なるあり田村氏肥後の八代(やつしろ)郡の産は円(まる)くして大なる事(こと)  西瓜のことしといへり此三種ともにかほちやと云 皮(かわ)始緑色  熟(しゆ)して黄色(わうしよく)になる味(あしは)ひ淡薄(たんはく)にして甘(あま)からす薄片となし  て乾(かはか)し貯へ菜とす又筑後にては蒸(む)して砂糖(さとう)に点(てん)して大(き)  豆粉(なこ)を衣(ころも)となし菓(くは)となして食ふ 【左丁 文字無】 【十四行目文頭「熟」のルビ「しゆ」は「しゆく」ヵ】