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コレクション: コレクション5

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 1195 - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 1195 - ページ 22

ページ: 22

翻刻

   江(こう)‾革(かく) 行(かう)‾傭(ようして)供(きようす)_レ母(はゝに) 後(ご)‾漢(かん)の江(こう)‾革(かく)字(あざな)は次(じ)‾翁(おう)。斉(せい)‾国(こく)臨(りん)‾淄(し)の人(ひと)なり。幼(いとけなう)して父(ちゝ)に おくれ。母(はゝ)につかへて孝(かう)‾行(〳〵)の聞(きこ)えあり。其(その)_比(ころ)天(てん)‾下(か)乱(みだ)れけれ ば。母(はゝ)を背(せ)に負(お)ひ道(みち)すがら艱(かん)‾難(なん)経(へ)て。やう〳〵に栖(すみか)を。も とめけり。つねに身(み)は裸(はだか)に。足(あし)は跣(はだし)にて人に傭(やとは)れ。其(その)賃(ちん)を とりて母(はゝ)をやしなひなぐさめけり。世(よ)をさまりて故郷(こきやう)へ かへりけるに。車(くるま)をかりてのせ参(まゐ)らせ牛(うし)馬(うま)にてはおどろき給(たま) はん事をおそれて。みづから身(み)を轅(ながえ)の中(うち)へ入(いれ)て引(ひき)けるな ど。すべて心(こゝろ)を用(もちふ)る事(こと)此(この)たぐひなり。よつて世(よ)に江(こう)‾巨(きよ)‾孝(かう)と名(な) 付(つけ)てこれを称(しよう)‾歎(たん)しけり。巨(きよ)‾孝(かう)とは。大(おほい)なる孝(かう)‾子(し)といふ事(こと)也(なり)。 かく其(その)_名(な)世(よ)にあらはれたるを以(もつ)て。朝(てう)‾廷(てい)へめされ。高(かう)官(くわん)を拝(はい) し。行(ゆく)末(すゑ)めでたく終(をは)られけり