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コレクション: コレクション5

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 1195 - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 1195 - ページ 34

ページ: 34

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   郭(くわつ)‐巨(きよ)  為(ために)_レ母(はゝの)埋(うづむ)_レ児(こを) 後(ご)‾漢(かん)の郭(くわつ)‾巨(きよ)。字(あざな)は文(ぶん)‾挙(きよ)。家(いへ)_貧(まづし)ければ。老(らう)‾母(ぼ)を養(やしな)ふに。其(その)_食(しよく)の 不(ふ)‾足(そく)ならん事(こと)を悲(かなし)めり。一(いつ)‾子(し)あり。已(すで)三(さん)‾歳(さい)。老(らう)‾母(ぼ)これを愛(あい)し。 我(わが)食(しよく)の中(うち)を分(わか)ちあたふ。郭(くわつ)‐巨(きよ)いよ〳〵母(はゝ)の食(しよく)の乏(とほ)しからんを 察(さつ)して。妻(め)に語(かたり)ていへるには。我(わが)_身(み)かく貧(まつしく)して。母(はゝ)に供(ぐう)する 事(こと)。心(こゝろ)のまゝならざるに。母(はゝ)の孫(うまこ)を愛(あし)して。分(わか)ちあたへ給(たま)へり。我(われ)つ くづくおもふに。夫(ふう)‾婦(ふ)の縁(えん)尽(つき)ずば。子(こ)又(また)もあるべし。母(はゝ)は再(ふたゝ)び得(う) べからず。たゞ我(わが)_子(こ)をひそかに殺(ころ)して。母(はゝ)を養(やしな)ひ奉(たてまつ)らんと。おもふは いかにといふに。さすが孝(かう)‾子(し)の妻(め)なれば。涙(なみだ)ながら。其(その)_言(こと)に従(したが)へり。さ らば一(ひと)_思(おも)ひに埋(うづみ)_殺(ころ)さんとて。坑(あな)を掘(ほ)る事(こと)二(に)‾三(さん)尺(じやく)にして。黄(わう)‾金(ごん) 一(いつ)‾釜(ぷ)《割書:釜(ふ)は金(きん)の両(りやう)‾数(すう)にて。|かまの事にあらず》を得(え)たり。上(うへ)に文(もん)‾字(じ)あり。曰(いはく)。天(てん)賜(たまふ)_二孝(かう)‾子(し)郭(くわつ)‐ 巨(きよに)_一と。此(これ)より家(いへ)富(とみ)名(な)顕(あらは)れて。孝(かう)‾道(だう)を尽(つく)し。慈(じ)‾愛(あい)を全(まつた)くせり