翻刻
【右丁:右側から左側上下の順】
いつ見ても
盧生(ろせい)が
顔(かほ)は
もへぎ
なり 【注】
げつ
そり
と
夏(なつ)
やせを
する
咲(さく)や姫(ひめ)
朱(しゆ)で
かいた
キの字(じ) 【赤トンボのこと】
とんで行(く)
秋(あき)の空(そら)
【左丁:右側上下、左側中央の順】
子の寝顔(ねかほ)
見(み)に入る
母(はゝ)の門(かど)すゞみ
石垣(いしかき)へはい
あがる亀(かめ)
ぬきへもん
正直(しやうじき)の
そばて
息子(むすこ)を
だまし
て居(い)る
【注 唐の沈既済(しんきせい)の小説『沈中記』の故事の一つ、「邯鄲の枕」を受けた句。】