翻刻
【右丁左上】【所蔵記号:T1A0|62|21】
【蔵書印:東京学芸大学図書】
増補
職人
往来
西村永寿
堂梓
此書(このしよ)は元禄(げんろく)年中(ねんぢう)予(よが)本店(ほんだな)にて開版(かいはん)
し世(よ)に弘(ひろ)めしが板行(はんこう)磨滅(まめつ)をし紙/其(その)儘(まま)
に年(とし)を経(ふ)りけるが此頃(このごろ)しきりに人々の
尋(たつね)求(もとむ)るといえども其本(そのほん)を得(う)る事(こと)かたし
然(しか)るに家蔵(かぞう)の匣底(こうてい)に一/本(ほん)を得(う)幸(さひはひ)に
梓(あづさ)に刻(こく)せんとつら〳〵□(□□)するに誠(まこと)に
諸職(しよしよく)のことを具(つぶさ)に書(かき)あらは□しなり
されど漏(もれ)たる事もあるれは一/老人(らうじん)に補(ふ)
と増(ぞう)とを乞(こう)て小冊(せうさつ)とし再(ふたゝ)び桜木(さくらき)に
鐫(ほり)て童学(だうかく)の一/助(じよ)となすものなり
なかき世のとをの
ねふりの
みなめさめ
浪のり舟の
をとの
よきかな
【絵図内:永寿丸】
宝船(たからふね)の事は
古書(こしよ)に見えず
といへども地(ち)は
大海(だいかい)にうかべる
物(もの)なりとしの初(はじ)め
より船(ふね)にのりたる心にて
ゆだんすべからずとのしめしなるべし