翻刻
拾椹供親
漢蔡順少孤事母至孝遭王莽乱歳荒不給拾桑椹
以異器盛之赤眉賊見而問之順曰黒者奉母赤者
自食賊憫其孝以白米三斗牛蹄一隻与之
漢(かん)の蔡順(さいしゆん)いとけなくして父(ちゝ)にをくれはゝにつかへて孝(こう)なり時に王莽(わうもう)
が乱にあふとしあれて桑をとりてやしなひとすうつはをわけてひろふを
賊(ぞく)の見てとふ順(しゆん)いわく黒きは味(あち)ひあましよつてはゝに奉(たてまつ)るあかきは酸(す)し
をのれくらふといふ賊(ぞく)も其孝(そのこう)をあはれみて白米(はくべい)三 斗(ど)牛(うし)のかたもゝを
あたへけるとなり