翻刻
湧泉躍鯉
漢姜詩事母至孝妻龐氏奉姑尤謹母性好飲江水
妻出汲而奉母嗜魚膾夫媍【「婦」に同じ】常作舎召隣母共食
側忽有湧泉味如江水双鯉時取以供母
漢(かん)の姜詩(きやうし)はゝにつかへて孝(かう)その妻龐氏(つまほうし)も姑(しうとめ)につかへてもつともつゝしめりはゝこのん
で江(え)の水をのむ龐氏(ほうし)つねにはる〳〵江の水をくみ養ふまた魚(いほ)のなますをこのみとなりの
はゝをよびてともに食(くら)ふかくすることつねなりこれをもおこたらすたてまつるたちまち
家(いへ)の側(かたはら)に泉(いつみ)わきいで味(あぢは)ひ江(え)の水のことし鯉(こひ)ふたつつゝより〳〵とり得て
たてまつる孝のいたれるをてんのかんじたまふなり