翻刻
【右丁】
角蕉(かくせう)なり一/種(しゆ)は形(かたち)圓(まる)くして微(すこし)尖り柿(かき)に似(に)たるものは牛乳(きうにう)
蕉(せう)なり
水蕉(すいせう) はせとば《割書:本草|和名》
本邦(ほんほう)に多(おほ)く栽(うゆ)葉(は)のはば一尺/餘(よ)長(なか)さ六七
尺五六年を経(ふ)るもの樹髙(しゆたか)さ一丈/餘(よ)周(めく)り
二尺/夏月(なつ)梢(こすへ)に花(はな)を生(せう)す茎(くき)一尺/許(はかり)節(ふし)
多(おほ)く下垂(けすい)す其末(そのすへ)に花(はな)あり黄白(うすしろ)色にして
□□(はすのつほみ)に似(に)たり数十(すしう)辨相(へんあい)抱(は)く辨(へん)ことに□(すゝい)
あり茎(くき)の本(もと)に實(み)を生(せう)す五稜(いつそと)ありて緑色(みとりいろ)
熟(しゆく)せすして落(をち)これ集解(しうかい)に云/水蕉(すいせう)一名(いちめう)
華蕉《割書:草木|䟽》なり華夷花木鳥獣珍玩考(くろいくはほくてうしうちんかんこう)に
云/水蕉(すいせう)不結實(みをむすはす)山居人(さんきよのひと)治(おさめて)以為布(もつてふとなす)と云(いふ)
本邦(ほんほう)にても此皮(このかは)にて織(ほり)たるを芭蕉布(はせうふ)と
【左丁】
云/漢名(かんめい)蕉葛(せうくつ)《割書:秘傳花鏡|嶺開雑記》といふ葉(は)水腫(はれ)
病(やまい)の床下(とこした)に敷(しき)又/根(ね)を煎服(せんふく)すれは小便(せうべん)を通(つう)す
牛乳蕉(きうにうせう)