翻刻
まはぬをねたし【妬まし】となむおもひけるかゝるほと
にかのいゑあるし大弐【大宰府の次官】になりぬむすめとも
あるへきさまに見をきて【十分に見ておく】くたりなむとすこの
君をなをもいさなはんのこゝろふかくてはるか
にかくまかりなむとするに心ほそき御ありさ
まのつねにしもとふらひきこえねとちかきたの
みはへりつるほとこそあれいとあはれにうしろ
めたく【心配だ】なむなとことよかる【ことよがる(言好がる)=言葉巧みに言う】をさらにうけひき【聞き入れる】
給はねはあなにくこと〳〵し【おおげさである】やこゝろひとつに
おほしあかる【気位を高く持っていらっしゃる】ともさるやふはら【藪原=荒れ果てた地】にとしへ【年経】たまふ