翻刻
むしにたる女はうさもなひきたまはなむたけ
きこともあるましき御身をいかにおほしてか
くたてたる御こゝろならむともとき【似て非なる真似をする】つふやく
侍従もかの大弐のおいたつ【甥だつ=甥にあたる】人にかたらひつきて
とゝむへくもあらさりけれは心よりほかにいてた
ちて見たてまつりをかんかいとこゝろくるしきを
とてそゝのかし【その気になるようにしむける】きこゆれとなをかくかけはなれ
てひさしうなりたまひぬる人にたのみをかけ
給ふ御こゝろのうちにさりともありへてもおほ
しいつるついてあらしやはあはれにこゝろふ