みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

江戸中諸屋敷 地震竒談録 - 翻刻

江戸中諸屋敷 地震竒談録 - ページ 11

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弓の稽古を見居たる所地震北之方土蔵揺崩即死 家士三人即死然ル処近辺火災故用人某漸主人の骸を堀 出し立退けるか幸にして火災ハ脱れたり十一人怪我人ありけり ○大御番頭本所二ツ目逸見甲斐守殿今辰年御番ニ付 誂物有之具足師明珎某其外示談相済各帰宅後其身休足 せんとする時地震ニて庭中へ走出る途中西方の土蔵倒落て 即死奥住居西方長屋一棟潰れ七人即死十九人怪我人有 ○本所きく川丁高二千五百石野一色外記殿娘八尾女といへる ハ今年十八才当世の佳人にて又能書なるが此夜一室の内ニて 梁に敷れ即死せしとなり ○西丸下御馬屋御頭詰跡部氏者当夜地震之節一ト先庭へ立出しか風与心付何やら大切なる物取落したる様子にて住居を見返るにいまた潰れさる故立戻り居間へ這入と其侭 家倒て即死のよし其外組下にも両三人即死有之となん 〇丸の内越侯の藩中二日の夜泊番を同役に頼ミ同日ゟ右 大地震殊に出火にて頼まれり同役者焼死頼み候人の命 恙なく然ルに彼の番を頼れて死したる人の妻女悲嘆の余り 彼助命した同役の宅へ来り繰返し繰返しうらみを申談ける故 頼ミたる人も持て余し風与気分替り扨々是非も無次第なり 其申分を致さんといふより早々脇指を抜き切腹なして果けり