翻刻
《割書:大地震|大津波》末代噺種
○《ルビ:芸州広嶋|あきひろしま》十一月四日辰の
刻大《ルビ:地|ぢ》しん五日申の刻又
大地しん六日中《ルビ:地震|ぢしん》七日又
大ゆり尤四五六日朝迄二十
五六度《ルビ:其余|そのよ》《ルビ:数取出来|かずとりでき》がた
く《ルビ:大底|たいてい》ゆりつゞけにて家の
内に居られず皆々《ルビ:野宿|のじゅく》
にて《ルビ:凌|しの》ぎ申候御城の《ルビ:矢倉|やぐら》
大そんじ御家中并に町家
《ルビ:崩|くづ》れ《ルビ:損|そん》じおびたゝし《ルビ:怪我|けが》
人少々あり《ルビ:市中|しちう》并《ルビ:往来|わうらい》
の《ルビ:橋数|はしす》ヶ所ゆり《ルビ:落|をと》し申候
○《ルビ:東|ひがし》は《ルビ:奥州辺|おうしうへん》もおなじく
地しんありといへどもゆる
うあかにして《ルビ:格別|かくべつ》の事なし
【下段】
《ルビ:紀州|きしう》
《ルビ:若|わか》山地しん
《ルビ:烈|はげ》しく其後
大つなみにて
《ルビ:湊|みなと》の船川上卅
丁《ルビ:余|よ》の所迄《ルビ:突上|つきあげ》
《ルビ:砕|くだ》ける船数多あり
○田《ルビ:辺|なべ》御城下二分通り津波
にて《ルビ:流|なが》れ跡六分通り《ルビ:出火|しゆつくは》
《ルビ:焼亡|しやうばう》○湯浅六百軒《ルビ:余|よ》津波
にて《ルビ:押|おし》ながす広浦は千軒
ばかりの《ルビ:処|ところ》残り三《ルビ:軒|けん》に成右
の外《ルビ:日|ひ》方名高日高黒江
《ルビ:下津|しもつ》江水等の浦〳〵津波の
《ルビ:為|ため》に《ルビ:過|くわ》半《ルビ:流失|りうしつ》す