翻刻
望(のぞん)で驚歎(きょうたん)せり今は則(すなは)ち帝(てい)位(ゐ)を避(さけ)て孤島(ことう)に入に
復(また)此地(このち)を過(す)ぐ《割書:盛衰(せいすい)起伏(きふく)|サカリオトロヘカコリフス》の狀(さま)酸鼻(まさになかんと)すべし那(な)波(ぼ)列(れ)
翁(おん)「エルバ」島(とう)に在(あつ)て佛蘭西(ふらんす)の人民新政(まんみんしんせい)に服(ふく)せず
士庻(ししよ)及(およ)び有土(ゆうど)名族(めいぞく)皆(みな)那波列翁(なぼれおん)を懐(おも)ふ心深(こころふか)く且(かつ)
勿能の㑹盟(くわいめい)の後は諸國(しよこく)平(へい)治(ち)して武(ぶ)を偃(ふ)するの
告文(つげ)を得(え)て竊(ひそ)かに喜(よろこ)び又 恢復(くわいふく)を謀(はか)る志(こころざし)あり
千八百十五年 我國(わがくに)の文化(ぶんかは)十三 丙(ひのえ)子 彼(か)の二月
二十六日 僅(わづか)に一千百人を率(ひき)ひて「ブリッキ舩(ぶね)に《割書:駕(か)|ノリ》
し三月 初(つい)一(た)日(ち)佛蘭西(ふらんす)部内(ぶない)の地中海(ちちうかい)に面(めん)する港(みなと)
「フレイ|ス」の近傍(きんほう)「アン子ス」の地に《割書:上陸(しようりく)| アガリ》し急(きう)に内