翻刻
【右ページ】
人魚(にんぎよ)
建木(けんぼく)の西に
あり人面(にんめん)にして
魚身(ぎよしん)足(あし)なし胸(むね)
より上(うへ)は人にして
下は魚(うを)に似(に)たり是(これ)
氐人(ていじん)国の人なり
とも云
【左ページ】
返魂香(はんごんかう)【反魂香】
漢武帝(かんのぶてい)李夫人(りふじん)を寵愛(てうあい)し給ひしに夫人みまが
り給ひしかば思念(しねん)してやまず方士(はうし)に命じて返魂香(はんごんかう)
をたかしむ夫人(ふじん)のすがた髣髴(はうほつ)として烟(けぶり)の中にあらはる
武帝(ぶてい)ます〳〵かなしみ詩(し)をつくり給ふ
是耶非耶(しかひか)立而望之(たつてこれをのぞむ)
偏(ひとへに)娜々(だゝたり)何(なんぞ)冉々(ぜん〳〵として)
其来遅(それきたることおそきや)
【漢詩の部分は振り仮名が小さくつぶれがちなのでまちがっているかもしれません】