← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
泰平鯰退治(たいへいなまづたいじ)
大ぜい〽アリヤ〳〵〳〵〳〵《ルビ:〽|む者》ヤアぬらくらものゝなまづ
ぼうずめおのれがわるくふざけるゆへせけん
のさはぎ諸人のなんぎ《ルビ:〽|おど六》家くらのみかたい
せつなるきも玉までぶつつぶさし《ルビ:〽|あは九郎》まだ〳〵
其上火なんのうれい《ルビ:〽|やし吉》《ルビ:老若|ろうにやく》きせんの
さべつなく《ルビ:〽|まち》いとしい新造(しんぞう)に
のじゆくをさせ《ルビ:〽|いへ》おいらととも
やどなしどうぜん《ルビ:〽|たか》いちどならず今にも
どろ〳〵《ルビ:〽|もん》あんまりあこぎのあみはのが
れぬ《ルビ:〽|みなさく》なまづ坊豆(ほうず)めかくごいたせ《ルビ:〽|大ぜい》サア
じんぜうにくだばつてしまへ《ルビ:〽|なまづ》ハゝゝハゝゝ
ハテそうぐしひがらくたやろうめおのら十万
百万でもものかづとは思はず金剛夜叉(こんだうやしや)
又大力でもちつともおそれぬわがいき
おいそれ知(しら)ながらギヤア〳〵とうろたへ廻(まは)る
おくびやうものわるくさはぐとあばらやのごとく
こなみぢんにふみくだくぞ《ルビ:〽|あは九》ヤアこまごと
ぬかすな初(はじめ)は出しぬけだからおそれたが
今は命(いのち)もかくごの我々(われ〳〵)《ルビ:〽|む者太》あとにかしまさま
の守(まもり)もあれば《ルビ:〽|やし吉》鉄門(てつもん)よりは大丈夫(だいぜうぶ)《ルビ:〽|まち》一分でも
動(うごき)はしねへぞ《ルビ:〽|くら》たはこといはせずぶつちめよト
双方(そうほう)より立けるをなまづはしゆうに
はたらきてきては投(なげ)のけはねとばしあるひは
ころり押倒(おしたおし)せうぎだおしにばた〳〵〳〵なまづは
きおひにあたりを見廻し《ルビ:〽|なまづ》アラこちにや
是よりは思ひのまゝ天地おもくつがへしわが
まゝにしてくれんといふおりからもふしぎの
霊験鹿島(れいけんかしま)の神の守にやたをれしもの
一度に起立(おきたち)四天王の勇(ゆう)を顕(あらは)しヤツト声(こへ)かけ
左右(さゆう)よりおつ取かこみうちければなまづも動(はたら)く
心ねれど一身(いつしん)しびれてはたらきがたくむねんの
いかりはがみなすをなんなくしめる神しばりみな
一同にいさみたち《ルビ:〽|ぢさく》サアこれからは此なまづを八ツさきに
して腹(はら)いせしやう《ルビ:〽|かべさく》極悪非道(ごくあくひどう)のらんぼうもの《ルビ:〽|やね》まづとも
なく取しづめ《ルビ:〽|門太》天下太平国土安穏(てんかたいへいこくとあんおん)《ルビ:〽|くら》鯰(なまづ)を火にあぶり
いはひのさかもり《ルビ:〽|さら八》サアうしやアがれ《ルビ:〽|なまづ》おいらいやだ《ルビ:〽|さらく》ヤアいやだと
ぬかしてゆるしておかにう《ルビ:〽|ぢさく》サアうしやアがれ《ルビ:〽|なまづ》ひどいめにあはせるからいやだ
《ルビ:〽|おど》こいつひけうなやつだソリヤ知たことだ《ルビ:〽|あは九郎》たいがいのことですませるものか《ルビ:〽|いへ》はら
いつはいくるしませてやるのだ《ルビ:〽|なまづ》ナゼそんなにおれをにくむのだ《ルビ:〽|たか平》とぼけな
らぬ自身におぼへがあろう《ルビ:〽|大ぜい》うぬはいつこくのおふゆすりめだわい
五天葊
末ひろき城冊を
しめくるに要石うこかぬ
国と
あふぐ
神風
変寿戯画作
【絵の文字】
ぢ作
む者太
あは九郎
おど六
さら八
みな作
いゑ介
たか平
やね介
くらぞう
かべ作
まち介
もんた
やし吉