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【右丁】
うちおとろきおきあかりみたまへはけに
もうつゝにすゝりありけりこはありかたき御
ことかなとてすなはちいたゝきまつりて家
にかへりてにしきのふくろにおさめ八重の
しめをかさりてあかめをき御しけん【示現】にまかせ
代〳〵くはんろく【官禄】たまはるおりふしはこの
すゝりをとりいたししるし給ふにこゝろに
かならすといふことなしさるよつてたう
けだい第一のたからとそ聞ゝしあるときれい
ならん殿ふしきの夢をそみたまひける
【左丁す】
ところはくはう〳〵【「荒荒」カ】としてさしもいみしき
庭前にしよく【卓】にかゝりてふみをひろけて
みてくたんのすゝりにてすみをするおはし
けるにいまゝてせいてんにはれらかなりし
日のたちまちそらかきくもり雨しやちく
をなかし【車軸…車軸のように雨あしの太い雨が降りしきる。】かせ大木をたをしいかつちなりは
ためき天地とうよう【動揺】することおひたゝし
こはいかなることやらんと身のけよたちて
おそろしく思ひわけたるかたもなくてあき
れはてゝおはしますところにくものうちよ