翻刻
しつかにむかしをおもへは生年(しやうねん)廿五のとし
仙洞(せんとう)の北面(ほくめん)を出て妻子珍宝(さいしちんほう)をふりすてゝ
仏前(ぶつぜん)にむかひてたふさをきりつるに火(くわ)
宅(たく)を出てみやまのおくのいほりをたつね
て心を八功徳水(はつくどくすい)にすましおもひを九ほんの
浄刹(じやうせつ)にかけき後(のち)には諸国(しよこく)を頭(づ)陀(だ)【陁】し山林(さんりん)
斗薮(とそう)の行(きやう)を立て平等(へうとう)一/子(し)のおもひに住(ちう)
してしゆしやうの機(き)にしたかひて教化(けうけ)を
あたへきつねにしひのたもとのうへには
くわんきのなみたをのこひにんにくのころも