翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

日本阿闍世太子 / 津打治兵衛作 - 翻刻

日本阿闍世太子 / 津打治兵衛作 - ページ 3

ページ: 3

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【右ページ上段】 日本(につほん)阿闍世太子(あじやせたいし)               □【破れあり】 きさきはしとねににしきのまくら あまはいそべになみまくら き女はいわまにくさまくら 上男女三世相  付りふり枕ぬらす玉打の水【?】 中男女さんけのつるぎ  付り恋をつり出す二見か浦 下男女一会のかね  付りしんいをさます日高河 【以下は役名と演じた役者か】 御能道成寺《割書:太夫坂東又太郎|ワキ岡田左馬介》 一だいご天わう   永嶋いそ右衛門【永嶋磯右衛門】 一中宮花鳥のまへ  玉沢みな之丞【鳥居清長の絵にあり】 一はきはらしん王  菊川みなと【不詳】 一さぬきのつほね  うへ村い■■【つくヵ】【不詳】 【下段・配役の続き、1〜2行ほど破れあり】 【破れ】 一きたうのくはんはく 【破れ】 一今川かつさの介 岩井半□□【破れ、岩井半四郎】 一きむら左京 若林四郎右衛門 一大しまたてわき 大もり辰右衛門【大森辰右衛門】 一川こへもくの丞【杢之丞】 ふし川しけ■【右衛門or左衛門】【不詳】 一同弟うねめの介 鳥井庄吉 一中けん久介 あつま三八 一はかせうらへ長けん 坂東又太郎 一同弟うらへう京 さかき原おのへ【=初代・榊山小四郎】 一せきのやひぜんの守 か■【藤ヵ】太郎左衛門【『芝居年表』加古太郎左衛門】 一あま長五郎 金沢■平次【『芝居年表』金沢五平次】 一同女はうすま いわみやしほ【不詳】 一いとほり弥介 おくら介右衛門【『芝居年表』小倉文右衛門】 一同弟こんの介 岩井左源太 一ただうせき才 はつとり次郎四郎【不詳】 一かんぬしさく太夫 あきた彦四郎【秋田彦四郎】 一みこあさひ ふじ井いくの【不詳】 一ぐづうのおきな【葛生の翁】 おの山宇治右衛門【小野山宇治右衛門】 一うばせんだい女 岡田左馬之介 一きやうけん作者 津打治兵衛 【左ぺーじ】 第一 日本(につほん)阿闍世(あじやせ)太子(たいし) 《割書:作者| 津打治兵衛》 頃はだいご天わうの御代とかや。ほくめんのぶしに今川かづさの介はる時。大しまたてはき両人は。 君のちよくゐをかうふり供人あまた召ぐし。よしのきんふぜん【吉野金峯山】へさんけいす。都を出て程なく山のふもとに 付きけるが。はじめてのさんらう【参籠】なれば。山のあんないおぼつかなく。しばらくやすみいたりける。かづさの介むかふをみ れは人かげのみへけるを。侍共に申付所の人ならはちと尋たき事有と。ともない来れと申付る。畏て■立 よりてねいりし人をゆりおこし。そつじながら我等かしゆじん。ちと御たいめん申たきよし申さるゝとうつ たへる。川こべもくのぜう同弟うねめの介兄弟めをさまし。何事やらんと打つれはる時がまへに来る。今川 一れいして■れはお侍た【?】かふ候御めん給はるべし。べつのきにて候はず。我〳〵は都方のもの成が。たうざんはじめての さんけい。あん内を存ぜず。もし所の人にて候はゞ。ぐづうのおきな【葛生の翁】のいわやをおしへ給はれと申せはもくの丞 承り。扨はしゆくぐはん【宿願】まし〳〵御さんけいなされまする【かヵ】。■【我ヵ】もねがい事候て此御山へ百日まふでいたしけさほどは よぶかに【夜深に】出候へはしばらくまどろみ有候。そもおきなのいわやと申はなか〳〵なんじよにてたにみねを■【わけヵ】上がり ■【則ヵ】あれにみへしけんざんに取こもらせ給ひ。【忝ヵ】もめうほけきやうしよぼん第一るい【妙法華経序品第一類?】とかのいわやと書付しゆつせを ねがい候へはかなへさせ給ふと承り候。しのゝめの頃には此いわやより出給ふよし。ついでながら御たいめん申さんと■や 仕り然有候。もはやしのゝめ時分いざ御あん内申さんとあれは。両人悦び打つれていわやに来たりける。