← 前のページ
ページ 80 / 453
次のページ →
翻刻
第三章 第一節 実施設計
三、送水場
(イ) 喞筒場 本喞筒場は接合より聯絡する鉄筋混凝土管の末端に接続して堤内
送水場内に設け。間口拾間半奥行五間の鉄筋混凝土造とし、之を喞筒室及び配電室に
区分す。又室内地下には喞筒井を設け、接合井より流入する源水を受け。喞筒井巾六
尺長四十九尺とし、水深は豊川本流の変化に依て変化するも、普通最低四尺五寸を保
つべし、各喞筒「サクション」井は全部拱を以て覆ひ、側壁と相俟つて喞筒及電動機の基
礎を為さしむ。又周圍の壁は混凝土を以て擁壁を築造し洪水に際しても逆水せざる
装置と為し以て之を上部建物の基礎に兼用す。
(ロ) 喞筒の口径及臺数 本喞筒の口径其の臺数は予定人口拾弐萬人に供給する
に足るべき水量を標準に採り、尚第二期拡張に際しては人口拾六萬人に供給すべき
増設工事をも容易に為し得る樣豫め計畫せり即。ち人口拾弐萬人に給水する為に必
要なる源水は、砂洗用其他の為め必要なる水量二割を加算するも毎秒六、六六立方尺
を揚水せば十分なるに依り、之れが送水用として八吋「タービン」喞筒四臺を設備す。次
に喞筒臺bき計画揚水量は毎秒二、二二立方尺なるを以て、活用喞筒は昭和五年度以後
昭和十二年度に至る間は、二臺の運転を為し他は予備とすべく、又昭和十三年度以降
は常に三臺を運転し、一臺を予備とすべき計算なれども、当初給水量の少量なる期間
は晝間の一定時間を限り、三臺を運転し一臺を予備と為すことを得るものとす。但し
第二期拡張に於て人口拾六萬人に供給する場合に於ては、別に八吋(タービン)喞筒一
臺を増設する見込なるが元来人口拾六萬人に対する所要給水量は七、四一立方尺に
して、之れに浄水場内に於ける消費水量一、四七立方尺を合算して八、八八立方尺とな
るべきも、尚八吋喞筒一臺の予備を有するを以て充分なりとす。
(ハ) 水嵩 前項喞筒の最低吸込位は零以下一尺なるも送水場内に在る分水井の吐
出口水位は八十六尺三寸となるを以て、実揚水嵩は八十七尺三寸となるべし。仍て管
内摩擦・底辨・逆止辨・曲管に於ける水嵩の損失を合算して計画総水嵩を百十尺と為す
(ニ) 馬力 馬力の計算は前叙したる水量及び水嵩の項に於いて決定したる水量及び水
嵩に依り計算せり。即ち送水場喞筒に対しては喞筒の効率を七十(パーセント)と推定
する時は、之に要する軸馬力は百二十馬力となるを以て之れに一割内外の余裕ある
動力を具備する方安全なるが故に、百三十五馬力と定め、以て之を三臺に分ち一臺を
四十五馬力と定、仍て予備喞筒とも合せ之れを四十五馬力のもの四臺と為す。
第三章 第一節 実施設計