翻刻!地震・災害史料

コレクション: 国文研地震

地震津波/末代噺の種 - 翻刻

地震津波/末代噺の種 - ページ 15

ページ: 15

翻刻

納屋等に至ること悉(こと〳〵)く大船の爲に打砕(うちくた)かれ且 道頓堀川筋は日吉橋 汐見(しほみ)橋 幸(さいわい)橋住吉橋この 四ツの橋 押落(おしをと)し其音百雷の落来ることし漸 大黒橋にて水勢三方へわかれ候事故此所にて 船止る込合居候船千石已上已下の船凡三百余【餘】 艘 剣先(けんさき)以下の小舟凡千艘 崩(くつ)れて形(かた)ち無之 舟数を知らず又安治川は同様の勢ひなれ共(とも) 川はゞひろく道頓堀川筋よりは死人 破船(はせん)等も すくなく橋は安治川橋亀井橋二ヶ所落ち堀 江川筋落橋水分橋黒金橋長堀川高橋落る 道頓堀西横堀金屋橋 帆柱(ほはしら)にて半崩れ実(しつ)に あはれ成は地震 最中(さいちう)に上荷【「上荷舟」の略。】茶舟等の小舟 にておもひ〳〵に地震を除(よけ)んとて内川に 舟住居(ふなすまい)致し且は浜側(はまかは)の明地(あきち)へ逃出(にけいた)し居候 男女老若右の津浪にて一人ものこらす水 死いたし候恐るべし〳〵