翻刻
【右丁】
一種
もみじ
いちご
尾州(ひしう)にてもみじいちごと云は此(これ)と大に異(ことな)り葉(は)は
全(まつた)く山(やま)もみじに似(に)て高(たか)さ四五寸にして花実(はなみ)あり
【左丁】
蛇苺(しやも)
へひいちこ
くちなわいちこ
山野甚た多(おほ)し宿根(ふるね)より生(せう)し
一 茎(けい)三 葉(よう)頗(すこふ)る《振り仮名:𧂭田藨|とうてんひやう》【注】《割書:なわしろ|いちこ》に
似て軟(やはらか)く細(ほそ)き蔓(つる)を引(ひゐ)て節(ふし)の間(あいた)
より根(ね)を生(せう)す夏月(なつ)五弁(いつへら)の黄花(わうくは)
を開(ひら)く形(かたち)紫背竜芽(しはいりうけ)《割書:大葉のたい|こんさう》に
似て実(み)の形(かたち)覆盆子(ふくほんし)に似て紅色(こうしよく)
楊梅(やまもゝ)の如(こと)し
【版心の中央部に記載あり】
蛇苺
【注 「𧂭」は「薅」(こう(かう))の誤ヵ(十四コマ参照)。】