翻刻
【右丁】
旋花 はやひとくさ《割書:和名|鈔》 ひるがほ こうつる《割書:越|前》
へびあさかほ《割書:相|州》 あめうるはな《割書:仙台》《割書:花の形(かたち)飴(あめ)をうる者(もの)の吹(ふく)|ちやるめるに似(に)たるゆえ名(なづ)く》
処々(しよ〳〵)園圃(ゑんほ)の中(うち)多(おほ)くあり春月(はる)宿根(ふるね)より生(せう)す葉(は)は五 尖(せん)あり夏月(なつ)花あり形(かたち)牽牛花(けんごくわ)
に似(に)て小(ちいさ)く淡紅色(うすあかいろ)なり
一種 八重(やゑ)のひるかほ
千弁(やゑ)なるを纏枝牡丹(てんしぼたん)と云(いふ)八種画譜(はつしゆぐわふ)に図(づ)あり
一種 おほひるがほ ちよくはな《割書:讃|州》
田野(でんや)にあり葉(は)長(ながく)して大(おほい)に花(はな)も大なり漢名(かんめう)藤長苗(とうてうべう)《割書:救荒|本草》
【左丁】
一種 はまひるがほ
相州(さうしう)七里か浜(はま)武州 深(ふか)川 辺(へん)海浜(うみへ)にあり春月(はる)宿根(ふるね)より生(せう)す葉(は)は円(まる)くして一欠(いつけつ)あり
形(かたち)橐吾(たくご)《割書:つは|ぶき》に似(に)て小なり夏月(なつ)花あり形 旋花(せんくわ)と同(おな)し
一種 ぐんばいひるがほ からうちは
豆州(つしう)大島(おほしま)にあり茎(くき)淡紅色(うすあかいろ)にして甘藷(かんしよ)《割書:さつま|いも》の如(こと)く土中に引生(ひきせう)す葉(は)の先(さき)凹(なかくほ)にし
て軍扇(ぐんはいうちは)の如(こと)く厚(あつ)し