翻刻
【右丁】
一種 ぐんばい
ひるがほ
【左丁】
紫葳(しい) のせう《割書:和名|鈔》 まかやき《割書:同|上》 のふぜんかづら
庭際(ていさい)に栽(うゆ)藤蔓(つる)木上に纏(まと)ふ枝幹(ゑたから)より鬚根(ひけね)を生(せう)して樹皮(きのかわ)【注】に粘(ねん)す春月(はる)旧茎(ふるくき)より葉(は)を生(せう)す
紫藤葉(ふじ のは)の如(こと)くにて短(みしか)く鋸歯(かゝり)あり対生(たいせい)す六七月 穂(ほ)を生(せう)して枝(ゑた)皆(みな)対生し穂(ほ)をなして
花(はな)を開(ひら)く五弁(いつへら)にして形(かたち)薔薇(せうび)に似(に)て内(うち)紅色(あかく)外(そと)黄色(きいろ)此花の露(つゆ)人の眼(め)に入(い)れは目(め)を損(そん)ず
と云(いふ)毒(どく)あり後二寸 許(はかり)の扁(ひらた)き莢(さや)を結(むす)ふ
【版心の中央部に記載あり】
紫葳
【注 振り仮名の「わ」は別の字(はヵ)の上から書き直したように見える】