翻刻
【右丁】此(この)度(たび)世上(せじやう)二専(もつは)ら流行(りうかう)する種痘法(しゆとよほう)は千古(せんこ)以来(いらい)の妙方(めうはう)なりされ共(ども)
其(その)理(り)を究(きは)めず旧法(きゆうはう)によらず耳学(もくがく)にてむさと種(しゆ)るとくは)るとく反(かえつ)て人(ひと)に
害有(がい お)りて益(ゑき)なき事(こと)少(すく)なからずよつら我蓬洲(わか はう しう)先生(せん せい)其(その)法(はう)を
つまひうかに解(げ)し世(よ)に広(ひろ)め給(たま)ふなうよく此(この)書(しよ)を読(よむ)ときは医(い)
北蓬洲小山先生述 門入等校刻
引痘新法全書附録 二冊
師を頼(たの)むすとも疱瘡(ほう そう)をかゝくの神術(しん ぢ ゆつ)なり且(かつ)疱瘡(ほう そう)はたい胎毒(たい どく)
あらす又(また)天地間(てん ち かん)の気運(き うん)にて病(やむ)にもあらずむかし異国(い こく)よう本朝(ほん てう)に
渡(わた)りたる一種(いつ しゆ)の大悪毒(だい
あく どく)ほる訳(わけ)を記(しる)し猶(なを)又(また)先生(せん せい)多年(た ねん)是(これ)が
為(ため)に心(こゝろ)を尽(つく)されし歴験(れき けん)を併録(ならべ ろく)すれば医師(い し)は固(もと)より何人(なに びと)にても必(かならず)読(よむ)べき書(しよ)也