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【右丁】
又右衛門方止宿小餅一重出仍茶代弐百文遣ス
けふ不二山を
むかしよりかくの屋方とのことのはも津もりてたかき山ははしのね
田子の浦やなきたる波に打出てむかへはかすむ雪のふしのね
月や花秋のもみちもなになれやかすみ色とる雪のふしのね
廿二日雨下午刻地震
一寅下刻三嶋出立巳刻過箱根白井屋三郎右衛門方え如例
半旅籠申付亭主ゟ酒幷着五膳充出ス仍条代三百疋遣ス
昼飯了後羽織袴着御閏取ノ木戸ノ前ニ而下輿先葵穂
御番所真向へ舁居両人番所ノ下の方に有之役人の前へ手札
を出両人例年之通葵献上ニ付只今罷通候趣申処可通之旨も 申ニ付木戸を出乗輿《割書:先日々両人ノ駕籠者御番所ノ方|一方斗明ケ置先へ遣ス》南川過
【左丁】
小田原定宿多葉粉屋与次兵衛方ニ止宿菓子酒等出ス仍而茶
代弐百文遣ス
此朝気地をみて
はこね山ほのかに明る木の間よりあらはれ渡る花の色哉
廿三日 陰小雨
一卯上刻小田原驛出立辰刻斗酒匂川歩チ渡役人出次
馬入川舩渡役人出申刻比戸塚駅大嶋屋甚左衛門方ニ
止宿けふ屋にてかたへの人花を一枝送りけれはおもひつゝく
旅のうさもはれてそうれし情しる人の心の花の一えた
廿四日 晴晩方小雨
一寅上刻戸塚出立午刻斗品川ニ到着此所へ季鷹為出迎入
来夫ゟ江戸入口於料理茶屋昼飯勧盃此所へ冨士屋長左衛門