茨城大学図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: 大高氏記録

巻9 文久二壬戌年 日記帳 - 翻刻

巻9 文久二壬戌年 日記帳 - ページ 26

ページ: 26

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せし時権現ニ誓ひ別当宥賢十二神〆千夜刃の 法を修しけれは妙慮を【見せ消ち「承」】蒙忽大雷強風起木石 を飛し氏義敗走ニ及へり 近里の農夫己か田 方苗艸の乏に心迷ひ他の苗をむさほり植付し に及露顕之難義に迫れり因而己か遇を懺悔し 権現ニ祈誓しけるニ糯の苗粳ニ変生して危難 を免れたり今世ニ 金砂海中籾と云ハ是也子孫 毎年十一月朔日供米を捧る事世人の知る所也 当山居垣の内ニ神田有蛭あれ共一切手足ニ著 事なし是当山の一奇事と云へし 嘉祥年間当 山 ニ大楽樹王の一樹有是を三段ニ断て三如来 を作り給ふ元丸ハ当山の本尊薬師仏中丸ハ真 弓山の釈迦仏末丸ハ花園山の弥陀仏也或時大 猿二十一疋当山の庭上ニ赤白二顆の玉を携来 り賞弄する事大方ならす大師祥窓ゟ覗き見給 ひ密に写し是を猿楽の牛王と号て当山の什宝 として大師の御作猿楽の版二顆の玉と称する ハ是也当山の僧侶ニ天地坊と云者有嬌慢邪侫 なるものを憎み権現ニ誓ひ天狗と成て天上す と也参詣人邪侫なるものあれハ現し罰する事