翻刻
【右丁】
山豆根(さんつこん)
いしや
だをし《割書:肥|後》
やま
にがき《割書:紀|州》
まめのは
かづら
【左下に記載】
肥後 葦北郡(あしきたこほり)釘野村(くきのむら)山中(さんちう)同(とう)
国(こく)益城郡(ますきこほり)仁王木山中紀州
勢(せい)州 豆(つ)州 天城(あまき)山下田 上総(かつさ)
のかのう山 等(とう)の暖国(たんこく)の山中(さんちう)
にあり春月(はる)旧蔓(ふるつる)又宿根より
生す蔓(つる)一二尺 大豆葉(たいつのは)に似(に)て小
く厚(あつ)く冬(ふゆ)凋(しほ)ます夏月(なつ)穂(ほ)をな
して白花を開(ひら)く形 苦参(くしん)花に
【左丁】
【書き出し位置は右丁最終行と同じ】
似(に)たり実(み)の形 桃葉珊瑚( あをき)【注】に似て
∴
【左上に記載】
∴
青碧色(るりいろ)地(ち)に下(くた)して能(よく)生(せう)す
根(ね)は黄褐色(うるみいろ)にて母指(おやゆひ)の大さ
一尺 許(はか)りなり
【版心の中央部に記載あり】
黄薬子
【注 「桃葉珊瑚(とうようさんご)」は「青木」「青木の実」のこと。出典:『日本大百科全書』(小学館)の「アオキ」の項、『角川俳句大歳時記』(角川学芸出版)の「青木の実」の項】
【十五行六字目「王」は書き直しているため不鮮明。熊本県水俣市に仁王木という地名有り。】
【二十五行五字目「の」は別の字(はヵ)の上から書き直したように見える】