翻刻
【右丁】
一種
特生(とくせい)の物(もの)
特生(とくせい)の物(もの)あり蔓(つる)をなさす
一根 叢生(さうせい)すこれ備急本草(ひきうほんさう)
の漢州(かんしう)天門冬なり
【左丁】
百部(ひやくふ) ほとつら《割書:本草|和名》
古(いにし)へ和産(わさん)なし享保(けうほ)年中 漢種(かんしゆ)渡(わた)り今世(いまよ)に多(おほ)し二種あり春(はる)宿根(ふるね)より生(せう)す葉(は)は山薬(さんやく)に似(に)
て小く一 節(ふし)に四葉 対生(たいせい)す葉(は)の中に花を開(ひらく)四 弁(へら)緑色(みとりいろ)にして紫色(むらさきいろ)を帯(を)ぶ実(み)は円(まる)くして
扁(ひらた)く人参子(にんしんし)に似(に)て尖(とか)れり一種 葉(は)狭(せは)く小なる物(もの)あり二三 葉(やう)対生(たいせい)す《振り仮名:■撨通志|ていしやうつうし》【注】に葉(は)
《振り仮名:似_二薯蕷_一|しよよににたり》と云又 蘇頌(そせう)の説(せつ)に《振り仮名:似_二竹葉_一|ちくやうににたり》と云 是(これ)なり明和年中 舶来(はくらい)する物(もの)は根(ね)
長(なか)し長崎(なかさき)にて細葉(ほそは)と云これ蔓生(まんせい)なりといふ
【版心の中央部に記載あり】
百部
【注 ■は酋+阝・鄭ヵ】