翻刻
【右丁】
先輩(せんはい)なにはいばら一名なつゝばきと云(い)へる物を充(みつ)るは《振り仮名:誤|あやな【ま】》りなり漢(かん)
種渡りて《振り仮名:官園|く■【わヵはヵ】んゑん》に栽(うへ)させらる灌木にして叢生(さうせい)し高さ一丈 許(はか)り枝(ゑた)
葉 繁生(はんせい)し稀に剌(とけ)#1を生す葉の形 野薔薇(のはら)に似て光沢(くわうたく)あり葉の
周りに細(こまか)き歯(かゝり)を生す春月枝の梢(こすへ)に莟(つほみ)を生し形 薔薇(はら)に似(に)
て剌#1多し開(ひら)く時(とき)は五弁にして淡紅色大さ二寸 許(はか)り形又薔
薇に似(に)たり後花の本に実を結ふ罌(つほ)の如く大さ指頭(ゆひかしら)の如(こと)し
剌(めく)りに#2剌#1をなして栗梂(りつきう)の如(こと)し
一種
樹葉ともに前条に似て紅(こう)色なく花も前条に似て白色なり以
上二種ともに実を薬用すへし舶来の金桜子#3と形状 相(あい)同(おな)し
【左丁 文字無】