翻刻
はいとあはれにうれしかるへきことになむ
なとえもいひやらすなき給ふいとふ【厭ふ】に
はへて【長く引き】のひ侍るいのちのつらく又いかに
せよとてうちすてさせ給けん も(と)【「も」の左に「ヒ」と見える字が傍記】うらめし
くなへての世をおもひたまへしつむ【沈む】に
つみもいかにふかく侍らんと思ける事
ともをうれへかけ【自分の嘆きなどを相手に訴えかけ】きこゆるもかたくなしけ【愚かしいさま】
なれといとよくいひなくさめ給いたくね
ひにたれとむかしきよけなりけるなこ
り【髪】をそきすてたれとひたひのほと