翻刻
さてもろくろくびをうり
そのみこしろをひとつめに
わたしけるひとつめしゆつ
たつのときおやこ
なごりをおしみ
なみだをこぼしける
この入道これほどに
むすこがかはゆくばかたき
うちにはやらぬがよいとけん
ぶつのめにはみゆれどもわが
女ぼううぶめがくさばの
かげでさぞくちおsからふ
とそのうつふんをはら
させたきかはいゝむす
こをきんひらうちにやる
入道のこゝろ女ぼうには
よつぽどのびていたりしと
見へたりばけものほどおんなに
のろいものはなしこのほんの
さくしやとは大ちがひなり
【左ページ】
ひとつめのいもふと【前コマでは女房とある】
ろくろくびはきつねの
はからひにてにん
げんの手へ
うりわた
されける
まことに
それ〳〵の道にて
じよさいのなきよの中
こんどふきやてうの
かしにてあめをふき
のばしたすきにしたり
おびにしたりいろ〳〵の
じゆうなることをなし
あめをむしやうにながく
ふきのばすことはやりにければ
ろくろくびのみせもの
くびをのばしてじゆう
じざいになしければ
これはめづらしいみせものだとあめのきよく
ぶき【曲吹き】だとおなじやうに大はやりのひやうばんなり
【ろくろ首のまわり、見せ物の口上】
〽とうざい〳〵
このくびを
だん〴〵と
のばしま
すると
う
なぎ
の木の
ぼり
どつと
ほめ
たり
〳〵
【左下隅】
〽ハリ
とう〳〵