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いとの【大炊殿】とおほしきやにうつしたてまつりて
上下となくたちこみていとらうかはしく【ごった返した様】なき
とよむ【泣き響む:泣き騒ぐ】こゑいかつちにもおとらすそらはすみをす
りたるやうにて日もくれにけりやう〳〵風な
をり雨のあししめり星のひかりもみゆるに
このおまし所のいとめつらかなる に(も)【左に「ヒ」と傍記】いとかたし
けなくてしん殿にかへしうつしたてまつら
むとするにやけのこりたるかたもうとましけ
にそこ ら(ら)【「ら」に見え憎いので右に「ら」を傍記ヵ】の人のふみとゝろかしまとへる【惑へる】にみす【御簾】
なともみなふきちらしてけりよをあかしてこそ