翻刻
【右丁】
みかと御ふねをつくしのちにこきつけ
させて御らんすれは三人のおきなあつて
めん〳〵に火をたきてゐたりみかとふし
きにおほしめしさてなんじらはいかなる
ものそととはせ給へはをの〳〵こたへて
申けるやうはこれはいにしへいざなぎいざな
みの二はしらひうがのくにあふきがはら
にてはらいし給ふときかいていより
あらはれいでしうはつゝを【上筒男(命)】中つゝを【中筒男(命)】
そこつゝを【底筒男(命)】の三かみ【三神=この三神は住吉神社の祭神】なりかみつせ【上つ瀬】はすは
のみやうじん中つせ【中つ瀬】はかしま大みやうじん
これたけいかつちのみことなり下つせ【下つ瀬】は
すみよし大みやうじんふきあはせすのみこと
【左丁】
これなりいにしへよりわか日のもとをまほ
らん【守らん】ためにあるときは君となりては
たみをなであるときはしんとなりて
よをおさめ四かい【「四海」=四方の海。転じて天下】たいへいなる
事はこのぜう【尉=老夫】らがおもふところに
侍ると申されけれはみかと大き
にゑいかん【叡感】あつてめん〳〵の
まほりによりてこんどのいのち
まつたき事をえたり此のち
いよ〳〵くわうきよをまほりた
まへとかたくけいやくまし〳〵て
すなはちいぞく【夷賊】をせめたまふ
ところにまことにかみの