翻刻
【右丁】
化竜枝(くはりうし)君子(くんし)《割書:同|上》 青士(せいし)《割書:同|上》 華草(くはさう)《割書:広東|新語》
比封君(ひほうくん)《割書:典籍|便覧》 カメーシ《割書:蛮|名》 バンプウス《割書:蛮語|箋》
漢土(かんと)には竹類(ちくるい)甚(はなは)た多(おほ)く本邦(ほんほう)には少し其内(そのうち)東北(とうほく)の国(くに)には至(いたり)て少(すくな)
く四国九州にはありといへとも漢土(かんと)に及(およ)はす集解中に載(のす)る品に詳(つまひら)
かなるものは以下図の上に名を出し詳(つまひらか)ならさるものは別に名を出(いだ)
さす亦本邦の品に漢名と合(あは)さるものは和名(わめう)のみを出す薬用(やくよう)には
漢竹を上品となし苦竹(くちく)より以下の物は次となす其(その)中にも薬用に成(なら)
さるものあり此は其(その)奇品を出すのみ凡竹を種(うゆ)るに五月十三日を以
てよしとす漢土にては酔日と名く雲州にては筍の誕生(たんせう)と云り竹に実
を結(むす)ふこと集解(しつかい)には六十年一花と云りといへとも今考(かん)かふるに新(あらた)に
なすときは甚(はなはた)まれなりよく養家っやしなこはんとなすには五六年に一度ツヽ竹の宿(ふる)
根を堀去(ほりさる)をよろしとなす
【左丁】
竹葉(ちくよう)
薬用には淡竹(たんちく)苦竹(くちく)をよろしとなす尤(もつ)とも二品ともに気味別なること
集解に詳(ちまびらか)なり
竹根(ちくこん)
薬用には右の品と同し
竹茹(ちくちよ)
薬用には右の品(ひん)と同し茹を製(せい)するには青竹を採て青皮を削(さく)り
て用ゆへし薬店の品は多くはあまかわの物なるゆへ択(ゑら)ひ用(もち)ゆへし
竹瀝(ちくれき)
薬用には右の品と同しく青竹を割(わり)て火に炮(あふ)り油(あふら)を取(と)り用(もち)ゆへし