翻刻
【右丁】
振合には齟齬可仕候然れとも其頃金位は当時の金位とは
大相違にて先つ古の金弐千五百万凡当時之金七千五
百万両相充不申候ばでは当時之米相場相立不申候此は
恐怖之至り御勘考可被下候左れは当時之国にて弐千五百
万両分米買候処が世界之米買切りには不相成十にして
其三分位ならて不被買取候也此時百五十目余の相場と
相成候而已にて世上に米は沢山に有之候故に七千五百万
両買候はでは買切りに相成不申候猶其由は当時之金
にて千五百万両買候はゝ忽米壱石が百二十目に引上り可申候
又三千万両買候はゝ同百八十目に引上け可申候又四千五百万両
【左丁】
買候はゝ同二百四十目に引上り可申候又六千万両買候はゝ同
三百目に引上可申候又七千五百万両買候はゝ同三百六十目に
引上り可申候此時百文に付凡二合五勺と相成候上は間もなく
世界中の糧尽果申候右之振合に御坐候間唯今にも遽
に米相場引上り候はゝ買〆候者有之候と可被思召候猶此由
為令知にとて兼々於堂島米相場被為立至候由に御坐候
但し当時百五十万両買〆候はゝ壱斗方忽引上り是迄
壱石六十目之相場ならは七十目と相成申候猶引上け之分
此例を逐て°いか程といふ買〆を知り候也此は三都に抱【拘の誤記ヵ】
はらす何れ之国に而も百万両以上買〆候時は其影忽堂島