← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
【巻物題箋】
百人一首絵【繒】抄 廿二
【本文】
此歌の心は秋風のつよくふく
からにくさ木のしほれかれゆく
につけてげにも山風と書て
あらしとよむ文字は此ときよと
思ひあはせてよみたる歌なり
むべとはげにもといふ心なり
又山風はあらきものなればあらし
といふなり故に此うたには
荒らしと嵐とをかねてよめり
【絵札】
文屋康秀(ふん や の やす ひで)
吹(ふく)からに
秋(あき)の
草木(くさ き)の
しほるれば
【字札】
むべ山かぜ
を
あらしと
いふらん
【画面右下】
国【國】貞改
一陽斎豊国【國】画
㊞佐野喜慈父