翻刻
その時の御ことはにわれをはせきた
いうんけんとはいふへしとあつてしやうかく
なり給てのちかの山のいたゝきに三
のいしとなり給へりそのいしのうへより
こんしきのひかりみやうへさしたりにんとく
天わうあやにちよくしを立られてかの山
に尋ゆきてみるにこかねのたかとあら
はれ給ふすなはち山のふもとにやしろをつ
くりあかめ給ふかいちやうゑ【戒定慧】のはこをうつみた
まひししるしの松のもとに主より八ツの
はたふりたりあかはたやつ白はたやつ
ふりたるゆへに白はたの宮あかはたの
みやと申て二ところにあかめたてまつる
ほんちはしやか【釈迦如来】たほう【多宝如来】也八まんとあらは
れ給ふ事はこのはたの八ツふりしに
よつて申也百わう【百王=代々の帝王】しゆこ【守護】の神と成
給はんと御たくせんありし也大ほさつ
の本地しさいわうほさつ也