翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻34-36 - 翻刻

本草図譜. 巻34-36 - ページ 53

ページ: 53

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【右丁】 石長生 はこねさう  ぬかぼし おらんださう     よめのはし《割書:能|州》 きつねのかんざし《割書:越|前》 からすのあし《割書:越|後》  諸国(しよこく)の山中(さんちう)石崖の間(あいた)に生(せう)す茎(くき)細(ほそ)くして漆(しつ)《割書:うる|し》にて塗(ぬる)か如(こと)く赤黒色(せきこくしよく)葉(は)の形(かたち)烏韮(うきう)《割書:ほらし|のふ》  に似(に)て大なり一根 叢生(さうせい)す夏月(なつ)新葉(しんめ)を生(せう)して紅色(こうしよく)なり 一種  くぢやくさう よめがはゞき《割書:新校|正》 いてふしのふ《割書:阿|州》     くろはぎ  処々(しよ〳〵)深山(みやま)に多(おほ)し茎(くき)の形(かたち)蕨(けつ)《割書:わら|ひ》に似(に)て細(ほそ)く赤黒色(あかくろいろ)漆(うるし)にて塗(ぬる)か如(こと)く葉(は)は銀杏(きんきやう)《割書:いて|ふ》  の形(かたち)に似(に)て小(ちいさ)く左右に列(れつ)して互生(こせい)す用(もちい)て掃帚(ほうき)となすべし 【左丁】 一種  ぬかとらのを【注】 カツヘレサウ《割書:松|岡》 カツテイラ《割書:荷|蘭》     ヘンネレス《割書:同|上》 鳳尾草(ほうひさう)《割書:郡芳|譜》 鉄線草(てつせんさう)《割書:肇慶|府志》  諸国(しよこく)深山(みやま)及ひ島嶼(とうよ)の岩石(かんせき)上に生(せう)す茎(くき)紫黒色(くろむらさき)にして細(ほそ)く長(なか)さ三四寸 枝(ゑた)岐(また)なく  葉(は)はくぢやくさうに似(に)て左右に列(れつ)して互生(こせい)す冬月(ふゆ)枯(かれ)す 一種  とらのを  陰湿(ひかけ)の地(ち)に生(せう)す鳳尾草(ほうひさう)《割書:ぬりとら|のを》より薄(うす)く淡緑色(うすみとりいろ)にして茎(くき)青色(あをいろ)なり冬月(ふゆ)枯(かれ)す  和俗 疝気(せんき)に用て奇効(きこう)ありと云(いふ) 【版心の中央部】 石長生 【注 「ぬりとらのを」ヵ。二十五行八字目~「鳳尾草」の割書では「ぬりとらのを」。『日本国語大辞典 精選版』(小学館)に「塗虎尾(ぬりとらのお)」の記述有。】