← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
【巻物題箋】
百人一首絵【繪】抄 十三
【本文】
此心はほのかに思ひそめし事のふかき
おもひとなり行をつくばの山の峯
のうへよりおつるこけのしづくがはじ
めはかすかなれどもぜん〳〵に【漸々に=徐々に】つもり
てみなの川のふちとなるがごとし
といえるたとへなり此川のすゑは
さくら川へおつるとなりつくばねの
みなの川はひたちの国の名所なり
【絵札】
陽成院
筑波根の
峯より
おつる
みなの川
【字札】
恋そ
つもりて
ふちと成ぬる
【画面右側】
国【國】貞改二代目
一陽斎豊国画