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【上段】
坂額女(はんかくぢよ)
城(じやう)の九郎 祐国(すけくに)か女に
して小太郎 祐盛(すけもり)が伯(お)
母(ば)也祐 盛(もり)軍(いくさ)をおこし取(とり)
坂(さか)の城(しろ)に立籠(たてこも)る寄手(よせて)坂(はん)
がくか為にさん〴〵大きに
討(うち)たる藤沢(ふぢさわ)四郎うしろ
の山へ廻(めぐ)りよくねらひて
はなつ矢に坂額(はんがく)もゝを
射(い)ぬかれ終(つい)に生捕(いけど)らる
あさりの与市申うけ
て妻(つま)となせしと也
【下段】
清原深養父(きよはらのふかやぶ)
夏(なつ)の夜(よ)は
また
宵(よひ)
なから
明(あけ)ぬる
を
雲(くも)のいつこに
月(つき)
やどるらむ