翻刻
○明治十一年八月廿一日の報知新聞に山形縣下創業山蚕
景況を仝縣開産人佐藤伊之吉の扱書あり云く長野
縣下安曇郡有明村にて山蚕種を購求せり ( 種は麻切れの
袋に入れ調査済の鈐(けん)印あり ) 家蚕は概するに一人の力を以て一石
有余の繭を得山蚕は五石以上の繭を収採するに一人の力
にて足れり山蚕の繭七升にて家繭一升と價を同ふし山蚕
の糸六十目にて家蚕百目と價を同ふす山蚕の糸と家蚕の
糸と太さ長さを同して此量目を較ふれは山蚕は家蚕より
四割を減す家蚕の生糸二百目にて匹の絹を製するなれば山
蚕の生糸にて精製するは百二十目にて足れり
山繭養法秘傳抄序
夫創-意 ̄ヲ為_レ難 ̄ト継-事亦未 ̄タ_レ易也昔者茹 ̄フ
_レ 毛 ̄ヲ之世未 ̄タ_レ有_二絲麻_一也未 ̄タ_レ有_二宮室_一也民皆
飲_レ血 ̄ヲ衣_レ皮 ̄ヲ以 ̄テ居 ̄ル_二營窟 ̄ニ_一逮 ̄フヤ_三於神農氏之
王 ̄タルニ_二 天下 ̄ニ_一也始 ̄テ種_レ桑 ̄ヲ養_レ蠶 ̄ヲ以 ̄テ製 ̄ス_二布帛 ̄ヲ_一
代_二茹_レ毛 ̄ヲ之政 ̄ニ_一尭舜氏作以 ̄テ_レ之 ̄ヲ為 ̄ス_二幣物 ̄ト_一