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【右頁】
かくし給へるにやとふしきにて
とのもりのいやしきしも女をめし
いたしてたつねさせ給へはいつかたとも
うけたまはらすにはかにあかつきかたに
御くるままいりていてさせ給ひ候つる
御なけき中々申もをろかにていても
やらせおはしまさゝりしをしきりに
御ともの人々申ていたしたてまつり
しかはたかひになく〳〵わかれまいら
せて候と申もあへすそてをかほに
をしあてゝなきけれは中将は物も
おほしたまはすさてわか君はとおほせ
られけれはよひのほとにあはのつ
【左頁】
ほねいたきまいらせていてさせ給ひ
しと申けれはさてはおおかた殿より
よそへやらせ給ひけるとおほすうら
めしのうき世の中のありさまやよし
いまはみやこのうちにあとをとゝめて
みえたてまつらはこそとおほしてあは
のつほねはしりたるらんとていそき
おはして大みやのひめ君はいつくへそ
ととひ給へはあはのつほね御いたは
しくてかくと申さはやと思へとも
大将殿此事申たらんものはとかに
をこはふへしとかへす〳〵おほせられ
けれはおそろしくていさやしりたて