翻刻
【右丁】
胡葱(こさう) ゑそねぎ 奥州(おうしう)のびる ちもと《割書:羽州|米沢》
紫花(しくは)のねき《割書:江|戸》
出羽(ては)奥州(おうしう)にあり《割書:予》自(みつか)ら
栽(うへ)て試(こゝろむ)るに葉(は)はあさつき
に似(に)て花一根 叢生(さうせい)す花は
ねきに似(に)て瘠(やせ)て紫色なり
葉(は)味(あしは)ひ辛く甘く菜(さい)となす
へし羽州土人 初夏(しよか)より食用す
行者(きやうしや)《振り仮名:食_レ之|これをくらつて》《振り仮名:無_二穢汚_一|ゑをなし》と云
【左丁】
一種 ゑそねき
蝦夷(ゑそ)にて多(おほ)く作(つく)る近年江戸にて紫(し)
花の葱(ねき)と云 葉(は)は薤(かい)《割書:らつ|けう》に似(に)て稜(れう)
あり根上(こんしやう)紫色花又紫色なり